身近なようで遠い存在!?香港ドルでFXを楽しむには?
日本周辺には魅力的な国がたくさんありますよね。
最近では、中国や韓国との関係は決して芳しいとは言えない状況ですが、他にもインドなどとは交友関係を築いています。
また、身近なところでは香港は海外旅行先として人気のスポットであり、日本からも多くの観光客であふれかえっています。
そんな香港ですが、FXとしても無視できない存在であり、注目しておくべきなのです。
ここでは、香港という国の特徴や、FXを行う上での注意点などについて解説します。
香港とはどんな国?
香港は旅行先として有名ですが、意外とその成り立ちを理解していない方が多いのが事実です。
香港は、ベースとなっているのが中国です。
中国と同じように非常に歴史がある中で、植民地としての時代が長かったことでも有名となっています。
1843年6月からは、イギリスの植民地となっていて、初代香港総督としてサー・ヘンリー・ポッティンジャー氏が就任して、植民地としてのイギリス統治がスタートしています。
1856年に発生したアロー戦争によって、1860年に北京条約が締結されることになりました。
この結果、九龍半島もイギリスに割譲されることになりました。
イギリスをはじめとした西欧列強による中国進出が行われた時代背景があった中で、イギリスは清朝に迫って、1898年7月1日に九龍以北、深圳河以南の新界地域の租借に成功しています。
このエリアの租借期限は99年間とされていて、1997年6月30日午後12時が期限となりました。
中国大陸におけるイギリス資本主義の拠点という位置づけで発展した香港は、イギリス政府による植民地統治機関である香港政庁により、華南貿易の基地として目覚ましい発展を遂げました。
実は、1941年12月8日に、イギリスの植民地下にあったマレー半島のイギリス軍に対する日本陸軍の攻撃が行われて勃発します。
この時に、香港のイギリス軍に対する侵攻を開始して香港の戦いが開戦します。
その結果、1945年の終戦までの間、日本が香港を統治していました。
その後、イギリスに統治権が移行して、1997年までの間は再びイギリスが主権を握ります。
1997年位、主権がイギリスから中国に返還された後は、外交権と軍事権を掌握して今に至っています。
但し、香港の住民は中国人という意識は低く、香港人であることに誇りを持っている方が大半です。
これもあって、中国と香港の関係はぎくしゃくしているのが実情です。
過去の歴史から香港ドルが通貨に!
今は中国が主権を握っている香港ですが、使用されている通貨は香港ドルとなっています。
香港ドルは、香港金融管理局によって運営されており、香港は外為管理上では外国と同様の扱いとなっているのが特徴です。
1983年以降、米ドルに対するペッグ制を施行していましたが、2005年5月18日から目標相場圏制度が導入されていて、1US$=7.75〜7.85HK$間での変動することが認められています。
香港ドルと人民元は全く異なる通貨制度として知られていて、香港ドルは国際的に兌換可能かつ流通可能な国際通貨です。
一方で、人民元は中国国内での流通に限られる国内通貨となっています。
アジア通貨危機への影響
ちょうどイギリスから中国に返還された1997年に発生したアジア通貨危機の際、国際投機資本の大量売りの対象になった香港ドルを防衛できたという事実があります。
これは、カレンシーボード制が故に達成できたものと推定されています。
当時香港ドルは大量に売られていて、結果として香港ドルが米ドルへ交換されて市場の銀行券が少なくなったことで、金利が急騰しました。
一時オーバーナイト金利が300パーセントまで急騰したために、香港ドルを借りて売っていたヘッジファンドが、借入コストの上昇で我慢の限界に達し、香港ドル売りから撤退せざるを得なかった事実があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
目標相場圏制度を導入しましたが、まだまだ香港ドルは独特な値動きをする通貨という認識があります。
しっかりと状況を把握して、利益を出せると良いですね。